女性管理職を増やしたい!人事部が今から取り組みたい4つのステップ
「女性社員の活躍が組織の成長と革新に不可欠」というスローガンは、社会的に十分周知されてきました。
その流れの中で、多くの企業が女性管理職を増やすという目標を掲げて、育休取得や時短勤務などの労働環境を整えるなどの施策に取り組んでいることでしょう。
しかし、そのような取り組みにも関わらず、成果への道筋が見えないと悩んでいる人事担当者もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここで今一度考慮しておきたい事は、どんなに社内制度や労働環境を整えても、当事者である女性社員側に昇進を拒む理由がある可能性です。
一例として、女性社員が自己肯定感の低さから、自らの能力を最大限に発揮することに躊躇していることが挙げられます。
企業が職場の環境を整えても、女性社員の内面に変化が起きないと、女性管理職が増えることはないでしょう。
女性社員が自信を持ち、自己肯定感を高めることから始めて、会社へのエンゲージメントを深め、結果としてキャリアアップへの意欲に繋がるステップを探ります。
ステップ1:女性社員が自信を持つこと
なぜ多くの女性社員は、自己肯定感が低くなりがちなのでしょうか?
その理由は複雑で、社会的なステレオタイプや職場環境、そして個人的な経験に根ざしていると言えます。
女性はしばしば、男性中心の職場で自分の意見を十分に表現することが難しいと感じ、それが自信を損なう原因となります。
この課題に対する解決策は、自己認識の向上とポジティブなフィードバックループの構築にあります。
自分の強みや成果を認識し、それを定期的に評価することで、女性社員は自身の価値を再認識し、自信を育むことができます。
メンタリングやコーチングのプログラムで、彼女たちの自己肯定感を高め、キャリアの各段階で自信を持って前進するためのサポートを提供しましょう。
女性社員が自信を持つことは、企業と女性社員、双方の成長への第一歩となります。
ステップ2:会社へのエンゲージメントを高めること
自信を持ち始めた女性社員に、次に目指してもらいたいステージは、会社へのエンゲージメントの向上です。
自己肯定感が高まると、自分の仕事に対する熱意や貢献をより強く感じるようになります。
しかし、真のエンゲージメントは、自分だけの成長を超え、チームや組織全体への貢献へとシフトしていくことです。
チームメンバーや組織に価値を提供することへの意識を高めるには、まず「半径5メートル」の範囲で影響を及ぼすことから始めます。
これは、直接関わる同僚やプロジェクトに積極的に貢献し、小さな成功を共有することを意味します。
ひとりひとりの貢献がチームの成功につながり、それが組織全体の成果に繋がったという体験が大切なのです。
この過程では、上司や同僚からのフィードバックと支援が不可欠です。
肯定的なフィードバックは、自信のさらなる強化とともに、エンゲージメントを深める重要な要素です。
また、チーム内での役割を明確にし、それぞれがどのように貢献しているかを理解することも、エンゲージメントを高める上で重要です。
自分の貢献がチームの成功に直接繋がることを実感することで、管理職に挑戦する意欲につながるプロセスを設けましょう。
ステップ3:上司からのさらなる期待があること
自信を持ち、チームや組織への貢献意識を高めた女性社員が、次に必要とするのは、上司からの明確な期待とサポートです。
自分の努力が認められ、期待されることは、さらなるモチベーションの源泉となります。
特に、女性社員がキャリアアップを目指す過程では、上司のサポートの重要性が増します。
上司からの期待が明確であると、女性社員は自分がどの方向に努力すべきか、何を目標とすべきかをよりはっきりと理解することができます。
また、その期待に応えようとする過程で、自己成長の機会を見つけ、自信をさらに深めることができます。
上司との定期的な1対1の面談やキャリア開発の会話は、このプロセスを支える重要な機会となります。
しかし、単に期待を伝えるだけでは不十分です。
上司は、女性社員がその期待に応えられるよう、具体的なフィードバック、リソース、そして機会を提供する必要があります。
女性社員が自信を持ち、チームや組織へのエンゲージメントを高めた上で、上司からの期待とサポートを受けることで、彼女たちは自分のキャリアにおいて新たな高みを目指すことができるようになります。
ステップ4:組織の制度・環境・企業文化を整えること
女性社員が自信を持ち、エンゲージメントを深め、上司からの期待に応えることにコミットしたうえで、組織の制度、環境、企業文化を整えることが求められます。
まず、組織はフレキシブルな働き方を支援し、ワークライフバランスの達成を可能にするための制度を設けるべきです。
これには、テレワーク、フレックスタイム、育児休暇や介護休暇の制度などがあります。
これらの制度を整えることは、女性社員だけでなく、家庭と仕事の両立を図りたいすべての若手社員にとって、会社へのエンゲージメントを高めることになるでしょう。
次に、組織の環境として、女性社員が自分の意見を自由に表現し、評価される文化を育むことが重要です。
ダイバーシティ&インクルージョン(多様性と包括性)を重視する企業文化は、すべての社員が自身の能力を最大限に発揮するための土壌となります。
また、性別に基づかない評価と昇進の制度を確立することは、女性社員が公平にキャリアアップの機会を得られるようにするために不可欠です。
能力と成果に基づく透明な評価基準と、目に見える昇進パスが必要です。
最後に、メンタリングやコーチングのプログラムを通じて、女性社員がキャリアのあらゆる段階で必要なサポートを受けられるようにすることが重要です。
これらのプログラムは、女性がリーダーシップの役割を目指し、その過程で直面する挑戦を乗り越えるための手助けとなるでしょう。
まとめ
女性社員が自信を持ち、活躍するためには、自己肯定感を高め、会社への貢献を深め、上司のサポートを得ることが大切です。
組織の制度、環境、企業文化が整うことで、女性社員は自信を持ってキャリアを築き、エンゲージメントを深め、上司からの期待に応えることができます。
結果として、企業のめざす「持続的な女性管理職の育成」が達成できることでしょう。
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