人材育成のループをまわす

人材育成の課題を感じた時、問題の一部のみを取り上げて解決策を講じることはありませんか?

例えば、「採用・定着」「リーダー育成」「ハラスメント対策」

それぞれを独立したパートとして課題解決に取り組んでいる企業様が多いように思います。

企業の人材育成においては、個別の課題のみにフォーカスするのではなく、【企業理念から始まる人材育成ループ】がつまずくことなく回っているかという視点で評価してみましょう。

人材育成:課題解決の視野を広げる

課題と感じているパートのひとつ手前のパートを観察してみましょう。

課題の原因は、手前のパートがうまく機能していないのでは?

人材育成の課題解決には、視野を広げた解決策をイメージしてみましょう。

それは、「課題と感じているパートのひとつ手前のパートがうまく機能していないのでは?」

と疑問を持つことです。


一例をあげてみましょう。


たとえば、「採用」に課題を感じている場合、採用プロセスや募集方法に手を加えようとするはずです。

しかし、「採用」がうまくいかない原因は、ループのひとつ手前の「人材リスクマネジメント」に課題があるかもしれません。

・ハラスメントの噂
・「男性は営業・女性は事務」など古い企業体質を求職者が感じている
・育児休暇の取得率が低い

など、人材リスクマネジメントの課題に取り組めていない結果が、採用不振の原因かもしれないということです。

このような場合、採用プロセスだけに取り組むだけでは効果が薄い可能性があります。

人材リスクマネジメント改善にも同時に取り組む必要があるといえます。


企業の中で課題と捉えているパートがある場合、「人材育成ループ」のひとつ手前のパートにも原因がないかを検討してみましょう。

企業理念から始まる人材育成を支援します

企業の組織体系では「採用」「育成」「人事」が部署ごとに分業化されているため、「全体最適」の取り組みが難しい場合が多いようです。

弊社では「企業理念から始まる人材育成ループ」を基軸にして、企業の課題をこのループを通して発見することから支援コンサルティングを始めます。

顕在化している課題に解決策を講じることはもちろん、企業の中にいると見えにくい潜在的な課題も人材育成ループを基盤にすると顕在化できるでしょう。

01:どうして企業理念から始めるのか?

人材採用・人材育成には、企業理念という「指針」や「求心力」が必要です。

「どのような人材をわが社に迎えたいのか?」

「どのような人材に成長してもらいたいか?」

「どのような人材リスクを排除するべきか?」


経営者や社員全員が、この問いに答えるための「価値観の拠り所」が企業理念だと言えるでしょう。

特に企業の人材採用・人材育成には、企業理念という「指針」や「求心力」が必要です。

人材育成ループを継続的に昇華させるためには、企業理念を明確にしたうえで始めることが成功の秘訣となります。

まだ、企業理念が不明瞭であれば、人材育成ループの改善に取り組む前に、企業の理念の創造から始めましょう。

02:採用・定着の課題

採用したい人材は明確ですか?

過去の採用プロセスに固執していませんか?

採用・定着の課題はありますか?

次のチェックリストで確認してみましょう。

  • 採用プロセスや募集媒体は、ここ数年間そのままになっていませんか?
  • 採用したい人材をペルソナ化して明確にしていますか?
  • 会社の理念や社風が伝わる採用専用Webサイトがありますか?
  • 新入社員のオンボーディングに取り組んでいますか?

「採用が思うようにいかない」と悩まれている企業様が増えています。

よくお聞きすると、過去の採用方法を変えずに費用対効果の悪いコストのかけ方になっていたり、求職者からみたときの企業ホームページが魅力的ではないケースが目立ちます。

自社の関連部門だけで採用施策を考えても、「長らく当たり前になっている事象」に気づくことが難しいかもしれません。

03:人材育成の課題

目標管理では、一人ひとりの能力を伸ばす目標が立てられていますか?

時代に合ったリーダーの育成ができていますか?

人材育成や人材マネジメントに課題を感じていますか?

次のチェックリストで確認してみましょう。

  • マネージャーと部下で行う「1on1」は効果的に行われていますか?
  • 目標管理は数値目標だけでなく、一人ひとりの能力を伸ばす目標が立てられていますか?
  • OJTや教育プログラムの一部をDXで効率化できていますか?

目標達成や部下育成のために、1on1面談を取り入れ始めた企業様も多くなりました。

しかし、人材育成のための面談シートに、営業の数値目標しか記載されていないケースもまだ見受けられます。


リーダーシップのスタイルも、管理型からメンバーの能力を引き出すリーダーシップスタイルが求められてきています。

人材育成の取り組みのアップデートは喫緊の課題です。

04:人材リスクマネジメント

ハラスメント対策に取り組めていますか?

女性活躍推進・男性の育休取得が進んでいますか?

ハラスメント対策や職場のアンコンシャスバイアスに対応に取り組んでいますか?

次のチェックリストで確認してみましょう。

  • ハラスメント研修を実施し、相談窓口を設けていますか?
  • 女性活躍推進や男性の育児休業取得に積極的な企業であると言えますか?
  • アンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)に縛られた組織になっていませんか?

若年層ほど、企業の人材リスクマネジメントには敏感です。

ここに関しては、気が付いていても具体的な対策を打つ術が企業の中にリソースとして存在しない場合も多くあります。

優秀な人材の流出を避けるためにも、採用活動に専念するためにも、もし課題が顕在化しているなら早期に施策を打ちましょう。


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